あなたの心の隙間、お埋めします。で有名な喪黒福造が活躍する笑うセールスマンて漫画やアニメがあるんですが、結構心の痛いところを突いてくるんですよね。喪黒はたいていの場合において悩んでいる人に解決策を与えるのですが、あまりにも依存性が高すぎて最後はその解決策に溺れてしまうって言う感じなのです。まぁ、ドラえもんののび太くんが便利道具で調子に乗って失敗してしまう的な展開と言えば同じようなもんかもしれません。
ここで思うのはやはり根本を解決しないとダメだという事なのだと思うのです。喪黒さんも心の隙間を埋めるための緩和剤的なものをくれるのですが、根本は解決しないために緩和剤を麻薬的に利用してしまって身を亡ぼす方向にいってしまうのですよね。本来は痛み止めで苦痛を取り除きながら根本的な問題を解決していかなくてはならないですよね。
そんなこんなで、今回読んだのは「師匠と弟子」と言うお話です。悪魔的な奴に取りつかれた少年が魔法使いの師匠の弟子となって色々な不思議体験をするってのが主なお話です。師匠の元には日々欲望にまみれたお客さんがやってきては、根本解決にはならないんだぜ、それは、と言いながらも痛み止め的なものを処方するのです。
例えば、女好きな客には紙に書いた絵からその女を召喚してあてがったりなど、ちょっと欲深い感じの悩みを表面的に解決していくってな感じのお話なのです。
なかなか欲深い人達が割と火の玉ストレートにその欲望をむき出しにして、その欲望の業火に焼かれていく姿を見ているとなかなか感慨深いものがある、そんなお話ですね。まぁ、それが人間ってものであって、一番悪魔的なのかもしれないですね。
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