私が住んだことがあるのは千葉、神奈川、東京の南関東のみなので、どこも気候的には同じようなもんですね。北海道や東北、日本海側の豪雪地帯なんかに住んでいる人たちは冬場は大変だと思います。何でわざわざそんなところに住んでいるんだろう?とか思ってしまいますね。あと、ヒルクライムに出かけると山奥にも民家があって、何故そこに住もうと思った?と思うこともあります。
好んでか、そうでないかはわかりませんが、長らくその土地に住めば伝統やら文化が発生するわけです。神話や言い伝え、民間療法、料理方法などもその土地に住んでいた先人の知恵が代々受け継がれてきた証なのでしょう。現代からすればそれはおかしいと言い切れることでも、過去の経験則などから導かれた方法が伝わってきたのでしょうね。
まぁ、だいたい毒のあるこんにゃく芋を苦労してコンニャクに加工したり、ふぐを味噌漬けにして食べれるようにしたり、渋柿を干したりなんか普通の人が考えることじゃないよね。正気の沙汰でないと思うけれども、代々受け継がれてきたわけで、本当に何を考えているのでしょうかね。
さて、そんなわけで今回は北海道のアイヌがらみの漫画である「ゴールデンカムイ」と言う漫画を読んだのです、と言うお話です。物語は日露戦争後の北海道を舞台として、主人公的な人物としてアイヌの少女「アシリパ」と戦争にて不死身の杉元と呼ばれた「杉元佐一」を中心としたお話です。
アイヌの金塊を持ち出して投獄されたノッペラボウは網走監獄に投獄されていたのだが、他の囚人達に金塊の手がかりを入れ墨して一斉脱獄させたのである。大金が必要で砂金採り中にヒグマに襲わたところにアイヌのアシリパに助けられた杉元はその脱獄囚の入れ墨の話を知り、入れ墨された囚人を探しにアシリパと旅に出る。ただ、金塊と入れ墨を狙っているのは杉元達だけではなく、ライバル達と争いながらやんややんやで網走監獄まで行ってノッペラボウに真相を聞こうや!と言うのが大まかな流れなのです。
ライバル達は北海道開拓の屯田兵の鶴見中尉一派と、何で?どっから出てきたの?って思ってしまう死んだはずの新選組の土方歳三一派などである。面白いのが1対1の対決とかではなくて、三つ巴の戦いであるがゆえに協力し合ったり、裏で内通してたりがあって非常に趣がある点なのではないかなと思う。どっちに転ぶかわからない展開がハラハラもんで、ついつい先が気になってしまうところはうまいと感じる。
さらに北海道アイヌの文化的な側面をアシリパと旅する杉元目線で面白おかしく書かれているのが良い。ライバルたちとの戦いのシリアスさと、アイヌ文化的な内容の教養度と、その表現がギャグ路線であることの三つ巴が非常に良い。勉強になってタメになって癒やされて面白いんだから、これは最高の漫画なんじゃないかなとか、そんな風に思うわけである。
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