私が子供の頃の夏休みは日光の中禅寺湖の千手ヶ浜キャンプ場へのキャンプと千葉県館山市への海水浴へ行くって言うのが定番なのでありました。かつては千手ヶ浜キャンプ場へは車で入ることが出来たのですが、現在はバスや徒歩(自転車も調べてないけど大丈夫なんじゃないかな)などでしか入ることが出来ないようですね。
そんな子供の頃を過ごしたので、キャンプと言えば日光だし、坂といえば日光いろは坂なのであります。そんな背景がある中で、自転車が趣味になりヒルクライムをするようになったわけで、当然行きたい場所の一つには日光いろは坂があったわけであります。去年書いたブログエントリでも日光いろは坂に行きたいと書いてありますね。
そんなわけで、6月29日の金曜日に仕事をお休みして新幹線にて宇都宮駅に到着してこれから2泊3日のツール・ド・日光に出発したわけでありますが、なななんと、前日の木曜日の夜に職場の送別会があり盛大に二日酔いの絶不調のコンディションなのであります。そして、二日酔いを多少でも緩和させるべく出発が遅くなり、すでに午後2時と言うことで、これからいろは坂を登るのは多少自殺行為なのではと思います。しかも、梅雨が明けてドピーカンの午後2時からのライドって普通にヤバイんですよね。
ルートとしては宇都宮駅を出発してから国道199号 日光街道をひたすら進んでいくだけの単純なものであります。この日光街道にさえ出てしまえばほぼ道なりなので迷わなくて済みます。後で振り返ってみてGARMINさんの温度計では宇都宮出発時点で36℃とちょっと頭がおかしい気温となっております。日光街道は全区間ではありませんが、このように街路樹があって日陰になってくれて助かりますので、順調に進んでいきます。
途中で雰囲気の良い旧道っぽい道があったので走ってみましたが、完全に木陰になっていてすごく気持ちが良いです。まだ6月なのであじさいなんかも咲いていたりして、国道の横にずっとこのような道が自転車専用道路としてあれば良いのになぁ〜とか思いながら進んでいたら、一瞬にして通行止めになっていて国道に戻ることになりました。
日光の山々が見えてきました。序盤は時速33kmとかそのあたりの速度で巡航していたのですが、この頃になると地味に勾配2%でずっと登り続けるようになりますが、道路がまっすぐ伸びすぎていて平坦のように感じてしまうのです。
そしてフェーン現象なのか山の方の雨が振りそうな雲の中から向かい風が容赦なく吹き付ける感じがしています。速度も時速25kmを少し超える位にしかなりません。
東武日光駅を超えたあたりの町並みは歴史ある感じで走っていて趣がある感じですね。最近では観光地に行くと中国とかのアジア系の人が多い印象を受けますが、日光は割と欧米人が多い印象です。まぁ、アジア系の人は喋ってないと日本人と判別できないってのもあって、自転車に乗ってるとわからないってのもあると思いますが。
日光東照宮のある神橋を超えるといよいよ山道に入ってきたなと言う印象をうけます。ただ、つづら折りとかがあるわけではなく、ひたすら一直線に伸びる勾配が5%くらいの道路が心を削っていくのです。視覚的に勾配をあまり感じさせないのに辛いという状況です。
田舎の片側1車線の高速道路なのかな?と思わせるような上り調子の道路をひたすら進みます。勾配は5%くらいが続いてる感じでしたかね。
延々と続く直線区間も最終的には勾配で7%とか8%とかになってきました。二日酔いも相まってだいぶいい感じに疲弊してきたところで馬返しまでやってきました。馬返しってのは、激坂過ぎて荷物を運ぶ馬もここで引き返すぜってな感じのところだと推測されます。だいぶ限界なのでここで休憩いたします。
馬返しを過ぎるといよいよいろは坂に入ります。いろは坂は第1と第2がありまして、それぞれが下り専用と上り専用の一方通行になっているわけです。そんなわけで、これから登るのは第2いろは坂になります。
いろは坂と言えばコレ!と言うのがこの看板でございます。つづら折りのカーブ毎に看板が立っておりまして、番号もあるのですが「いろはにほへとちりぬるを・・・」と続いているわけですね。
2番めのカーブで「ろ」ですね。走行中は左側にある看板には気がつくのですが、右側にある看板には全然気が付きませんでした。すでに余裕がないからってことでもありますね。
カーブの番号だけでなく標高表示の看板も100mごとにあるようです。ちなみに、いろは坂頂上の標高は把握してませんでしたが、中禅寺湖の標高は1,269mらしいので、そのあたりくらいまでは登らないといけないようですね。
標高も上がってきたところで段々と辺りが開けてきて絶景が見えるようになってきました。こういう景色を見ると疲れも吹っ飛んでいきますね!と言いたいところなのですが、何分二日酔いの身でありまして、胃が非常に疲労しており補給食をうまく消化しきれていないのでグロッキーであります。
だましだまし登っていると第2いろは坂の20番目のカーブの看板「ね」が現れてきました。第2いろは坂はここの「ね」がラストらしいのですが、つづら折り区間が終わったからと言って上り坂がそこで終わるわけではなく、まだしばらく続くのでもう少しの辛抱だと心に言い聞かせて頑張ります。
明智平までやってこれました。いよいよゴールと言っても良いのではないでしょうか。当初計画ではもっと早い時間に出発するつもりでいたのでこのあたりを観光しようとしていたのですが、すでにいい具合の時間でホテルへのチェックイン時間の兼ね合いもあるので観光せずに素通りします。
明智第一トンネル、明智第二トンネルをくぐればほぼ頂上までやってきたと言っても過言ではないでしょう。ただこのトンネルは上りでかつ1km弱あるので油断なりません。歩道もあるけど細いので車道を抜けますが、幸いにして金曜の夕刻の時間帯は交通量が少なくて助かりました。
トンネルを超えるとすぐに短めのダウンヒルでつかの間のリフレッシュをしていると中禅寺湖に到着しました。ちょっと天気が曇り空なのが残念ですが、観光する時間もないので素通り素通り。
さすが日光、ちょっと油断すると軍団の方が道路を横断していきます。自然の猿を見るのは初めてなんじゃないかと思います。ただ、こいつらと目が合うとヤバイらしいので我関せず進むしかありません。
本日のお宿は中禅寺湖を超え、戦場ヶ原を超えて、湯ノ湖にあるホテルなのです。戦場ヶ原とか別に平坦だから大丈夫でしょう?とか完全に油断していると竜頭の滝からまた登り基調になって辛いです。もう完全に油断していたのでさらにダメージが大きいですね。
さすがに戦場ヶ原まで来ると完全に平坦になるので助かります。ただもう18時過ぎだし曇り空だしで観光とか写真撮影とかもういいから、とにかくホテルへ急ぐのだモードになるのですが、スピードは上がりません。
湯ノ湖直前の湯滝のあたりは10%の勾配があったりで最後の最後にぶっ込んでくるなぁと思いつつも時速10kmくらいでなんとかごまかしていると湯ノ湖が見えてきました。もうゴールだ、ほぼほぼゴールでいいでしょ、ゴールってことでいいね?
湯ノ湖の湯元温泉到着!すでに硫黄の匂いがプンプンするぜ。定刻より20分ほど遅れたけれども何とかホテルにチェックインすることが出来ました。いやぁ、しんどかったよ、本当に、二日酔いが。
ツール・ド・日光 第1ステージは宇都宮駅からいろは坂を登って湯ノ湖までの距離68.3kmで獲得標高が1,367mでした。二日酔いじゃなければもっと早くに出発して観光したかったところですが、馬返しから足付きなしで登りきれたので満足であります。
第2いろは坂は勾配が5%〜8%くらいと激坂区間はほぼ無いと言っても良いので非常に登りやすいのではないかと思いました。ただーし、つづら折りのいろは坂よりもダラダラと先が見える馬返しまでの方が精神的には辛かったと言う印象でしたね、まだ先にいろは坂が控えていると思う心理的負荷ってのもあったかと思います。
第2ステージへ続く。
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