二段階紆余曲折

小並感満載で日常的なことを。

ローラーに乗ったりしながらブエルタ・ア・エスパーニャをプライム・ビデオで見ました

ツール・ド・フランスの開幕に合わせるかのようにAmazonプライム・ビデオでPrime Videoチャンネルなるものが開始されたんですよね。そのPrime Videoチャンネルの中にJSportsがあってサイクルロードレースを観ることが出来るようになりました。しかも、嬉しいことにfire TV Stickにも対応しているのでローラーに乗りながら観ることが出来ると言う嬉しい仕様となっておるわけです。

 

まぁ、私は3週間の間に2日の休息日を設けて毎日ローラーを回す体力はありませんので椅子に座って観ることもあるのですけれどもね。

 

第1週目

1週目は仕事が忙しくてあんまり観ることが出来ませんでしたし、あんまり記憶にございません。もう3週間も前だしね。昨年の優勝者のスカイのフルームも出てないので2位だったバーレーンメリダのニーバリが1番をつけてのスタートでしたが、ツールでの負傷リタイアの影響もあり世界選手権へ向けての調整もありで早速タイムを失ってしまう残念な感じでした。そのバーレーンメリダでエースになったイサギレ兄弟は揃って来期のアスタナ移籍が決まってしまったので応援している身としては力が入りません。

同じく世界選手権を狙うボーラのサガン選手もツールでの落車負傷もあってコンディションは上がらない様子。第8ステージの上りスプリントも師匠ことモビスターのバルベルデの前に屈することになりましたね。ピュアスプリントではクイックステップのヴィヴィアーニが強いし、サガン向きのコースと言われたここで勝てなかったのは痛かったかもしれない。

最終第9ステージではミッチェルトンのサイモン・イェーツが総合首位になりました。ジロ・デ・イタリアでも前半に圧倒的な強さを見せていましたので驚きはありませんが、3週間の戦いであるグランツールで好調を維持できるのか、総合首位をキープ出来るのかが注目となった感じでしょう。

 

第2週目

第2週目からはそれなりに観ることが出来ました。サイクルロードレースにおける逃げってのは基本的には吸収されてしまう言わば噛ませ犬的な役割だと思っていたのですが、ことブエルタではそうではない印象で、逃げグループとメイン集団では別のレースが展開される事が多いのですね。何せ今年から中継を見るようになったので、そんな印象です。

総合首位のチームは集団を牽引する義務がある。いや、正確には義務では無いんだけれども、そう言う役割が求められるんですね。ところがどっこいミッチェルトンはジロでの反省から集団を引いてアシストを疲弊させるのが嫌なので逃げが決まる決まる。だって、最後に首位なら良くて、第2週目で首位である必要ないもんねって感じでした。

なのでモビスターからチクりと言われたりもするんだけれども、モビスターだって消耗したくないからとりあえずプロコンチームのコフィディスのエラダにジャージをいったん預けます。そして今度は同じくプロコンチームのエウスカディのロドリゲスが頂上ゴールを決める番狂わせとかが起こるのが面白いすな。ボーラのマイカとBMCのトゥーンスが超低速のデッドヒートをしている脇をするするっと登っていくロドリゲスはそのまま失速せずにペース刻んでトップでゴールに入るという素晴らしさ。逃げていたスペインチャンピョンジャージのゴルカ・イサギレは失速してしまったヨン様を待つために蛇行していたのがちょっと面白かった。

結局は最後の山岳3連戦の二日目ににサイモン・イェーツが総合首位に復帰して、そのまま2週目終わりまで首位をキープして終わります。

 

第3週目

最後の休息日を開けて第3週目は個人タイムトライアルからスタート。今回ブエルタの総合首位を狙う選手たちはあまりタイムトライアルに強くないクライマータイプが多かったので順位のシャッフルもそこまで起こらずでした。サイモン・イェーツはTTの準備を相当してきたようです。ロットNLのクライスヴァイクが順位を上げました。キンタナさんが残り2㎞のところでボトルに手を付けてローハン・デニスに笑われてましたが、わからんでもないけど、笑う事じゃないよね。

そのキンタナさんはタイムトライアルで調子を崩してしまったようで、徐々に遅れていきます。あと、キンタナさんツールの時もそうだったけどパンク多くね?そうなるとバルベルデ師匠がモビスターのエースにスイッチしますが、結果論的にはこれが良かったのか悪かったのか。まぁ、タイム的にはしょうがなかったけどもね。

平坦ステージとは…と自問自答させるのがブエルタと言うレースだそうです。そんな平坦頂上ゴールの第19ステージサイモン・イェーツのアタックに乗ったFDJのピノとロットNLのクライスヴァイクがタイムを稼ぎ逆にバルベルデは1分のタイムを失います。

そして今年のツールでも登場した単距離山岳コースの第20ステージで運命は決まるわけですが、素晴らしい戦いと切ない敗北が混じりいる複雑な気持ちとなりました。捨て身のアタックを仕掛けたアスタナチームに乗ってミゲルアンヘル・ロペスが飛び出すも、3週目に調子を上げてきたアダム・イェーツに引き戻された時の切なさと言ったらもう。そのアダム・イェーツを消耗させなければ勝ち目はないとキンタナがアタックし、それに続くロペス。

そしてアダムを切り離して発射したサイモンとそれに反応出来たクイックステップのエンリク・マスと、反応できなかったバルベルデとクライスヴァイク。サイモン・イェーツはそのままマスを引き連れて先頭に合流するけどキンタナさんはバルベルデを引くために戻ってなんとか表彰台キープを狙うんですが、ズルズルと落ちて行ってしまいます。

サイモン・イェーツはロペスとマスからは遅れますが、過度に遅れないようにペースで登り首位キープを狙います。そのロペスとマスがそのまま上りスプリントでマスが勝利し、総合2表彰台、ロペスは総合3位表彰台に逆転で入り込みました。いやぁ熱かったね、この戦いも。

 

その他感想

バーレーン・メリダはヨン様は山岳に入ったところで遅れだすし、逃げに乗っても最後まで粘ることが出来ないので全くインパクトのない状況で寂しい結果となりました。来年はチームが変わるBMCとかから補強はしていますが、どうなるのか、ちょいと不安しか残らない感じかなぁと思います。とりあえずニーバリは世界選手権頑張ってください。

世界選手権4連覇を狙う注目のサガンはだんだんと調子を上げていきましたが、2位止まりでしたね。平坦ではヴィヴィアーニに分があるので丘陵コースで頑張りたいところでしたが、少し残念な結果でした。世界選手権も厳しいとは思うけど最後の上りまで集団で行ければ可能性もゼロではないのでしょう。

それよりも今回目立ったのは若手の活躍と言ったところでしょうかね。総合表彰台はサイモン・イェーツの26歳が最も年齢高くて、2位のエンリク・マスは22歳だしミゲルアンヘル・ロペスも新人賞対象の23歳でしたからね。ジロ・デ・イタリアではモビスターのカラパスとミゲルアンヘル・ロペスが終始新人賞争いの別レースをしていた印象でしたが、ブエルタではカラパスもチームの為に頑張っていたし、牽制合戦していたロペスも攻撃に転じている様子が良かったです。

そして、去年別チームなのにコンタドールを引いたマスがステージ勝利と総合2位を引き寄せたのも凄かったですね。マスはヴィヴィアーニのためのチームで援護が無いままほぼ一人で戦っての2位と言うのは素晴らしいの一言でした。まぁ、我慢して付いて行くことに専念できて、攻撃にさらされなくてよいのは幸いしたかもしれませんので、今後さらなるパワーアップが必要となるでしょうかね。

 

さて、ブエルタロスをどうしたら良いのか。と言うかグランツールロスなんすけど。 

 

 

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